天井からヒラヒラと落ちてくる異物の分析依頼がありました。
FT-IRによる異物分析の結果より空調機内部の汚れが原因であると判明し、ドレンパンの洗浄を行いました。当社では分析だけにとどまらず問題解決まで対応いたします。
事例詳細
状況
「天井から何かヒラヒラと落ちてくるものがあるので調べてほしい」と、落ちてきた異物の分析依頼をいただきました。
作業内容
FT-IRにて異物の赤外吸収波形を測定し、異物はバイオフィルム(生物膜)であると推測されました。この結果より空調機の点検を行ったところ多量の汚れが付着していた為、ドレンパン洗浄を行い汚れを除去しました。
解決のポイント
FT-IRによる異物の赤外吸収波形の測定
今回の事例では、異物の形状は薄っぺらいフィルム状のもの(鰹節のような形状)であった為、有機物と推測され、FT-IRにて測定を行いました。
異物はバイオフィルム(生物膜)であることが推測されました。
分析結果より空調機の点検を実施
今回の現場では空調機のドレンパンに多量に繁殖した細菌類がバイオフィルムとなり、乾燥してこのような異物となって空調機吹き出し口から出てきたと考えられました。
分析結果とともに上記の内容をお客様にお伝えし空調機の点検をさせていただくと、やはり空調機内部に汚れが見られた為、ドレンパン洗浄を行い汚れを除去しました。
空調機の外観はきれいに見えても、内部など普段見えない部分に多量の雑菌や微生物が発生していることがあります。
ドレンパンでは結露水が貯まり、ここに菌・カビ微生物などの様々なものが発生します。
また、ドレンパンのバイオフィルムはドレン配管の詰まりの原因にもなります。
空調機の定期的な点検や清掃が非常に大切です。
≪参考≫
建築物衛生管理基準 空気調和設備に関する衛生上必要な措置
「空気調和設備内に設けられた排水受けは汚れ及び閉塞の状況の点検を使用開始時及び使用期間中1カ月以内ごとに1回行う(※必要に応じて清掃及び換水等を行う)」